A Nomad in Abu Dhabi

UAE首都アブダビ在住 コーヒーを愛しカフェを探し歩くノマド

あたらしい朝が来た

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アブダビのシャングリラホテルから見るグランドモスク。

夕焼けの色の移り変わりを眺めていると、

自らの心の情緒の豊かさを再発見できる。

 

小さい頃は、夏休みのラジオ体操が億劫で憂鬱なものでしかなかった。

休みなのになんで早起きせなかんねん、と。

けれど出席スタンプをもらわないといけない。

学校へ9割以上押されているスタンプカードを提出しなければならないのだ。

新学期早々トラブルにあうのはいやだ。

そんな消極的な理由で、しぶしぶ向かう。

 

半分寝ながらよろよろとゾンビのような足取りで近所の神社へ向かい、

地元の友達たちとおはよーと生半可で覇気のない挨拶をかわし、

みんなでゾンビの踊りをする。

 

この体操のためだけに、早起きして、

神社に集うということの不思議さよ。

しかもそれをみんなでする。

今思い返しても、ほんとうに不思議だ。

 

帰り道は、清々しすぎる朝のほんのり冷たい空気を吸って帰るので、

家で待つ暖かい味噌汁とごはんが、身体中を染み渡る。

味噌汁の豊かな風味が、神経を刺激して

しあわせな気持ちにしてくれる。

 

人間の記憶とは不思議なもので

とくに物理的に日本から離れてから、

昔あった出来事や、日本であった出来事が

ありありと鮮明に蘇ってくることがある。

何年も、何十年も思い出しもしなかったようなことを。

 

ラジオ体操の歌。

 

この押し付けがましいほどの爽やかな歌が、

未だ脳裏に焼き付いていたようで、

ふとした時に、無意識で、

頭の中にこの歌が流れてくる。

 

「あたらしいあさがきた

きぼうのあさだ

よろこびにむねをひらけ

おおぞらあおげ」

 

昔はこの清々しすぎる歌詞と

明るすぎるメロディーが鼻についたが

歳をとって、色んなものが剥ぎ取られた今、

この歌を聴くと

この情熱と熱量が溢れている前向きさが

羨ましいほどに眩しい。

 

あたらしい年が来た。

2018年は駆け抜けた。

2019年は、どうなるだろう。

 

「健やかな手足

この広い土に伸ばせよ

それいち、に、さん!」